ライブコマースの成功事例10選!日本での成功の秘訣は?

ライブコマースの成功事例10選!日本での成功の秘訣は?

ライブコマースとは、ライブ動画配信とインターネット販売を掛け合わせた、新たな販売の手法です。

中国で莫大な市場へと急成長したことで話題を呼んだライブコマースですが、日本での認知度はまだまだ低いのが現状。ですが、日本においてライブコマースを導入し、成功を収めた企業も多数存在しています。

今回はそんなライブコマースの成功事例10選をご紹介し、成功の秘訣を探っていきます。

作成日:2024.08.30



ライブコマースとは?日本の現状は?  

ライブコマースとは、“ライブ配信”に“Eコマース”を掛け合わせた最先端のPR手法です。

配信者と視聴者が相互にコミュニケーションを取りながら、写真やテキストだけでは伝わらない魅力を発信できるというライブ配信ならではの良さと、購入までのスムーズな動線の実現が視聴者の購買意欲へと繋がり、中国で爆発的に拡大したことで話題を呼んでいます。

こうして中国で急成長を遂げているライブコマース市場ですが、日本国内においてはどうでしょうか?

「NTTコム リサーチ」によると、「日本国内のライブコマース認知者」は31.9%、うち「視聴経験者」は3.9%と報告されており、日本での​​ライブコマース自体の認知度はまだまだ低いという現状があります。一方で、「視聴経験者」のうち過半数の54.8%が実際に商品を購入したことがあるとの報告もあり、特に若年層ほど購入率が高いという特徴があります。また、「非利用経験者」のうち「利用意向者」は全体の19.8%と、比較的高い割合が好意的な反応を示しています。

(NTTコムリサーチ. (2023). 日本のライブコマース市場調査. NTTコムリサーチhttps://research.nttcoms.com/database/data/002208/

こうした若年層の購入率や利用意向者の割合の高さから、今後の日本国内の市場規模拡大に向けた大きなポテンシャルと伸び代を持っていると言えるでしょう。


ライブコマース成功の秘訣!相性の良い商品とは?

現在、中国だけでなく日本でも期待と注目を集めているライブコマース。ですが、どんな商品でもライブコマースをすれば売れる!というわけではなく、もちろん相性の良いor悪い商品のジャンルというものが存在しています。

特にライブコマースと相性が良いとされているものには
「アパレル」「化粧品」「雑貨・日用品」「食品」などがあります。

これらの共通点として、見栄えが良いこと、比較的価格が低いこと、トレンドを抑えていること、などが挙げられます。つまり、動画を通して魅力を伝えやすいものであること気軽に購入できるお手頃な値段であることがライブコマース成功へのポイントであると言えます。

ライブ配信上で商品を紹介し、購入を促すというライブコマースの性質を活かし、以上のようなポイントを意識した商材選びを行うことで、ライブコマース成功へと一歩近づくことができるでしょう。


ライブコマースの成功事例10選!ジャンル別にご紹介

日本でもライブコマースを導入し、成功を収めた企業は数多く存在します。今回は、ライブコマースと相性の良い商材として上記に挙げた「アパレル」「化粧品」「雑貨・日用品」「食品」の4つのジャンルについて、その具体的な成功事例をご紹介いたします。

⚫️アパレル


ユニクロ・GU

ユニクロは「UNIQLO LIVE STATION」を​​2020年12月23日に、GUは「GU LIVE STATION」を​​12月25日にスタートしました。​​​​コーディネートのポイントなどをライブで解説し、視聴者の質問やコメントに対応しながら商品を紹介していきます。視聴者はライブ配信動画を見て気になった商品があれば、そのままECサイトやアプリ内で購入できるシステムになっています。
「UNIQLO LIVE STATION」の日本国内の年間累計視聴者数は、1,000万人を突破。(2022年9月1日〜2023年8月31日)順調に人気を集めています。

(ユニクロ公式.UNIQLO LIVE STATION.https://www.uniqlo.com/jp/ja/livestation/recommend.アーカイブ動画からキャプチャ)

UNITED ARROWS

UNITED ARROUSは、ECサイト内で「買える UA LIVE」を配信し、季節に合わせた新作アイテムや、セールアイテムなどを紹介しています。コメントは画面下部から流れ、画面右側にはライブ内で紹介されているアイテムが一覧として表示されます。視聴者は、そのまま商品ページにアクセスできる仕組みになっています。

(ユナイテッドアローズ公式通販.買える UR LIVE.https://store.united-arrows.co.jp/brand/ua/data/catalog/ualive/women.html?live.アーカイブ動画からキャプチャ)

三井ショッピングパーク

三井不動産商業マネジメント株式会社は、「Withコロナ時代の多様なお買物シーンに対応する販売チャネル」として、「MEETS SHOP LIVE」を2020年12月にスタートしました。「MEETS SHOP LIVE」では、三井ショッピングパーク各施設の店舗から、店舗スタッフやインフルエンサーがおすすめ商品についてライブ動画配信を行っています。動画内で気になった商品は、ライブ動画内のリンクから三井ショッピングパーク公式通販サイト「&mall」にアクセスすることで簡単に購入できるようになっています。

(三井ショッピングパーク.MEETS SHOP.https://mitsui-shopping-park.com/lalaport/special/shop-movie-live/.アーカイブ動画からキャプチャ)

⚫︎化粧品


資生堂

SHISEIDOは、中国市場でのライブコマースの成功を受け、2020年に国内でもライブコマースを本格展開することを決定しました。パーソナルビューティーパートナーがリアルタイムで、化粧品や美容法を実演しながら紹介することで、写真やテキストだけでは伝わらない魅力を効果的に発信しています。動画内で紹介されたアイテムは、クリックすると簡単に資生堂公式の購入ページまで飛ぶことが出来ます。

(SHISEIDO.SHISEIDO GLOBAL FLAGSHIP STORE ライブ配信.https://brand.shiseido.co.jp/gfs-livestream.html.アーカイブ動画からキャプチャ)

ファンケル

ファンケルは、2020年にライブコマース​​「ファンケル ライブショッピング」をスタート。開始から約3年間で総視聴者数は52万人を突破しました。そして​​​​2023年には、ライブコマース開始3周年を記念して​新たなライブコマース番組「FANCL LIVE mini」を開始しました。
「ファンケル ライブショッピング」では化粧品をはじめとする様々な商品を紹介・販売し、「FANCL LIVE mini」では商品紹介に留まらず、日常生活に身近なテーマや情報を発信しています。

(ファンケルオンライン.FANCL LIVE SHOPPING.https://www.fancl.co.jp/liveshopping/index.html.アーカイブ動画からキャプチャ)

⚫︎雑貨・日用品


ニトリネット

家具や生活用品の通販サイト「ニトリネット」では、ライブコマース「​​ニトリLIVE」を週に4回、定期的に配信しています。「​​ニトリLIVE」「​​​​デコホームライブ」「みんなで学ぼう! #ニトコーデ」「​​ニトリLOVE」の、4つのカテゴリーに分けて、様々な情報を配信しているのがポイントです。また、ライブ配信中に視聴者限定のクーポンを配布することで、集客率アップ・購買促進に繋がっています。

(ニトリ公式通販 ニトリネット.ニトリLIVE.https://www.nitori-net.jp/ec/feature/NITORILIVE/?.アーカイブ動画からキャプチャ)

​​​楽天市場

楽天市場では、「楽天市場 ショッピングチャンネル」として、様々なジャンルのショップがライブコマースを配信しています。ライブ&見逃し配信画面でエントリーすると対象ショップポイントが最大10倍になるキャンペーンを実施したり、50%OFFクーポンを配布したり、視聴者にとってお得なサービスが盛り沢山。ライブ配信を行なっている各ショップも視聴者限定で高い割引率のクーポンを配布していたり、ライブコマースならではの特別感があるのがポイントです。

(楽天市場.楽天市場ショッピングチャンネル.https://event.rakuten.co.jp/campaign/live-shopping/shop/.「過去のライブ配信」からキャプチャ)

⚫︎食品


ネットスーパー「つつうら」

ネットスーパー「つつうら」では、全国の美味しいグルメをライブコマース「全国津々浦々ライブコマース」で紹介しています。バイヤーが全国から厳選した食材を、生産者の顔が見える形で配信することで、視聴者は安心して商品を購入できます。また、​​商品はライブ配信中に​購入するのが最安値になるように設定されているのもポイントです。

『お取り寄せスーパーつつうら』の仕入れのコンセプトや店内のご当地商品をご紹介✨#つつうら#お取り寄せスーパーつつうら#ご当地#西池袋#要町#お取り寄せ#こだわり#立教通り#ライブコマース#健康食品

NTT smart connect

NTT smart connectは、​​2022年に「食」の生産者・販売者と消費者をつなぐライブコマースとして​「foove(フーブ)」​​​​開始しました。生産者・販売者がライブ配信を通して商品や調理工程を紹介
視聴者は、顔を見ながらチャットを通してコミュニケーションを取れるので、​​納得・安心して商品を購入出来る、というライブコマースの良さを存分に活かしたサービスです。

(foove by NTT smart connect.foove.https://foove.jp/.「見逃し配信」からキャプチャ)

「UTAGE」(ウタゲ)

「UTAGE」(ウタゲ)は、蔵元団体J.S.Pが運営しているサイトで、週に1回日本のお酒や限定グッズを販売し、それと同時にライブ配信も行なっています。お酒のこだわりや特徴を、蔵元自身によってテイスティングを交えて解説するスタイルが好評で、週の限定酒はほぼ毎週完売しています。

( UTAGE.Youtubeチャンネル「UTAGEチャンネル by 一般社団法人J.S.P.」.https://www.youtube.com/channel/UCpPSlUHTN3sVpuxFUNhViZA アーカイブ動画からキャプチャ)

ライブコマースでお酒を主に販売している企業は、現状多くはありません。
ですが、「メンタリストDaigo」さんがライブ配信5分前にワインを完売させたという事例などもあり、お酒のライブコマースが伸びていく可能性は十分あるでしょう。

二人が共通してハマっているのはライブコマース!?その実績に驚き


さいごに

今回は、ライブコマースの成功事例や日本の現状、商材選びの秘訣について解説しました。日本でのライブコマースの認知度は中国ほど高くはないものの、SNSやライブ配信の普及により、ライブコマースが受け入れられる土壌は整いつつあります。競合が少ない今こそ、取り組む絶好のチャンスです。


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