ライブコマースの売上アップのコツは?過去の事例をご紹介

ライブコマースの売上アップのコツは?過去の事例をご紹介

ライブ動画配信とインターネット販売を掛け合わせた新たな販売の手法として話題を呼んでいる「ライブコマース」。近年の中国や韓国での市場の活況を受け、日本でも注目を集めはじめています。

今回は、ライブコマースが高い売上を達成した過去の事例をご紹介し、売上アップのコツを解説していきます。

作成日:2024.09.26


目次

ライブコマースとは?
ライブコマースの先駆け:中国の事例
高い売上を達成した事例4選
・【ももち】15分で即完売。売上総額1,900万円
・【ぞうねこちゃんねる】1回の平均売上150万円以上。売上単月2,500万円突破
・【​​Qoo10】一回の配信で売上1億円以上
・【ニトリ】国内通販売上高 前期比28.3%増
売上アップのポイントは?
売り上げを伸ばす3つのコツ
さいごに


ライブコマースとは?

ライブコマースとは、“ライブ配信”に“Eコマース”を掛け合わせた最先端の販売手法です。Instagram・TikTokなどのSNSやライブコマース配信のプラットフォーム上でライブ配信を行いながら商品を紹介・販売します。

ライブコマースの一番の特徴は、配信者と視聴者がリアルタイムでコミュニケーションを取れること。写真やテキストだけでは伝わらない商品の魅力を、双方向でコミュニケーションを取りながら、効果的に発信することができます。

ライブコマースを導入/成功させるためには専門的な知識やさまざまな準備が必要になるため、外部企業のライブコマース支援サービスなどを利用し、委託するのがおすすめです。


ライブコマースの先駆け:中国の事例

ライブコマース先進国である中国においてライブコマース市場は急激に成長しており、その市場規模は100兆円に届く勢いです。中国でライブコマースが急成長し人気を集めている背景としては、「元々のEC化率の高さ」「コロナ禍の外出自粛」「​​​​KOL(キーオピニオンリーダー)の影響力」などの要素が挙げられます。
特に、中国のライブコマースの特徴として挙げられるのがこの「​​​​KOL(キーオピニオンリーダー)」の存在です。KOLとは中国の消費者に影響力を持つインフルエンサーのことを意味します。中国では、彼らの高い集客力や影響力によって爆発的な売上実績をあげた事例が数多く存在します。

※写真は李佳琦(Austin)氏,所属事務所 美ONE https://www.meione.com/about/ HPより引用

中国のKOLを代表するのは、薇娅(Viya)氏と李佳琦(Austin)氏の2人です。​​

2020年の1年間で、Viya氏は約310億中国元(約6,200億円)、Austin氏は約218億中国元(約4,360億円)の売上を記録しました。また、2人は2020年独身の日(※インターネット通販をはじめ、中国全土で一大商戦が繰り広げられる国民イベント)の予約販売日に8時間のライブ配信を行い、​​合計70億元(約1,400億円)を売り上げたという実績もあります。

このように中国市場でのライブコマースは、規模や売上が桁違いであることが分かります。


高い売上を達成した事例4選

中国で高い人気を誇るライブコマースですが、近年日本国内でも注目を集めつつあります。ここでは、日本を中心に高い売上を達成した事例を4つご紹介します。

【ももち】15分で即完売。売上総額1,900万円

インフルエンサー兼ライブコマーサーとして若者から絶大な人気を誇る「ももち(牛江桃子)」。彼女がプロデュースするアパレルブランド「Lil Ambition」が2021年11月にローンチ。第一弾商品のライブコマース配信をInstagramで実施した後には、販売開始後わずか15分でウェア全商品が完売しました。売上総額は約1,900万円にのぼるとの報告もあります。

【ぞうねこちゃんねる】平均売上150万円以上。単月2,500万円突破

「ぞうねこちゃんねる」は​​株式会社Cellestが運営する、​​国内トップクラスの販売実績を誇るライブコマース販売事業です。ぞうねこちゃんねるのライブコマーサーである“kana”氏は、1回の配信で平均150万円以上を販売するなど、国内トップクラスの実績を持っています。2023年10月には、売上が過去最高の単月2500万円を突破し、前年同時期の売上と比較すると約5倍に成長。そして、​​2023年度上半期(7月〜12月)のライブコマース販売事業においては、目標売上である1.5億円を達成し、過去最高額を記録したと報告されています。

「ぞうねこちゃんねる」公式販売サイトより引用

【​​Qoo10】1回の配信で売上1億円以上

「Qoo10」は、ファッションから家電まで多様な商品を安価で提供するECサイトで、日本の若者を中心に高い人気を集めています。​​Qoo10は2021年にライブコマース『Qoo10 Live Shopping』を開始しました。『Qoo10 Live Shopping』の最大Views数は120万、最大いいね数は700万。1回の配信で1億円以上の売上を達成したり、5分で1万個の商品が販売されたりと、驚くべき成果を出しています。また2024年2月には、​​専用機材、常駐スタッフを揃えたライブコマース専用の新スタジオ『Qoo10 Live Studio』を渋谷に開設。ライブコマース事業をさらに拡大していく方針を示しています。

【ニトリ】国内通販売上高 前期比28.3%増

ニトリホールディングスは、ライブコマース『ニトリLIVE』で季節のニーズに合わせた商品を販売しています。​​2023年3月期中には、合計86回のライブコマースを実施し、累計視聴者数は260万人以上。このライブコマース配信が売り上げアップに繋がり、​​2023年3月期の国内通販売上高は前期から28.3%増え、911億円となりました。

※「ニトリネット」からキャプチャ

売上アップのポイントは?

ここまでライブコマース配信により高い売り上げを達成した事例を紹介しました。次に、売り上げアップを狙うための具体的なコツやポイントを解説していきます。
ライブコマースで売り上げを伸ばすために意識するべき項目は以下の3点です。

①配信者
②商品
③コンテンツ

①配信者

ライブコマースでは、配信者が大きな役割を担っています。配信者と商品の関連性が低かったり、商品が配信者のファン層にマッチしていなければ、高い売り上げを見込むことはできません。配信者自身が商品やサービスについてしっかりと理解し、視聴者とコミュニケーションを取りながら商品の魅力を伝えられるスキルを持っていることが重要です。
また、配信者として人気のあるインフルエンサーをキャスティングするのも効果的です。インフルエンサーの集客力で視聴者数アップを狙えるだけでなく、インフルエンサー自体の人気やブランド力が効果的に作用することで商品の販売数や売り上げアップにも繋げられます。

②商品

ライブコマースで紹介する商品選定も売り上げを左右する重要な要素です。ライブコマースには、相性の良い/悪い商品のジャンルが存在しています。一般的にライブコマースと相性が良いとされているのは、アパレル」「化粧品」「雑貨・日用品」「食品など。逆に相性が悪いとされているのは、見栄えが良くないものや、効果がわかりにくいものなど、ライブ配信の動画上では魅力が伝わりづらい商品です。
ライブコマースは、リアルタイムで商品の魅力や変化を伝えられることや、双方向のコミュニケーションによって商品への疑問や不安を解消できることが特徴です。こうしたライブコマースの特徴を活かし、魅力を最大限伝えることができるような商品を選ぶことで、配信の満足度も上がり、高い売り上げへと繋がりやすくなります。

③コンテンツ

売り上げアップを狙うためには、配信の内容にも工夫が必要です。配信者が淡々と商品を説明するだけの配信では、視聴者に商品の魅力が伝わらず、売り上げを伸ばすことができません。配信者は「熱意」をもってライブコマース配信を行い、配信にエンタメ性をもたせることが重要です。そして視聴者が楽しく視聴できるように配信を盛り上げることで、視聴者をその熱量のまま、商品の購入まで誘導することができます。

また、ライブ配信ならではの「特別感」を演出することも重要です。具体的には、「ライブ視聴者限定の割引クーポンの配布」ライブ配信中の限定価格(最安値)の設定」などの方法が効果的です。これらの特典を明示し、視聴者の購買意欲を高めることで、売り上げアップを狙うことができます。


売り上げを伸ばす3つのコツ

次に、ライブコマースの売り上げを伸ばすためのより具体的なコツを、配信を実施する際の流れに合わせて解説していきます。留意すべきポイントは以下の3点です。

①効果的な集客を行う
②スムーズに購入できる工夫をする
③ライブ配信後に分析をする

1、効果的な集客を行う

まずは、ライブコマース配信を行う前に、配信への集客を効果的に行いましょう。
ライブコマース成功のためのカギを握るのがこの集客です。配信の目的に合わせたターゲットを設定し、そのターゲット層に効果的な集客を行うことが重要です。
自社サイトやSNS上で告知を行ったり、知名度の高いインフルエンサーなどを起用することで集客力をアップ​​させ、配信の効果を高めましょう。

2、スムーズに購入できる工夫をする

ライブコマース配信中に、視聴者がスムーズに商品を購入できるようにすることで売り上げアップを狙いましょう。ライブコマースでは、配信中に購買意欲の高まった視聴者がそのまま商品を購入できるような工夫をすることが不可欠です。
ライブコマースを実施するプラットフォームやアプリによって購入サイトへの誘導のしやすさが異なるため、目的やターゲットに合わせて最適なプラットフォームを選びましょう。

3、ライブ配信後に分析をする

ライブコマース配信後には、配信の分析を行いましょう。総視聴者数や最大同時接続数、コメントの内容や購入へのコンバージョン数などを集計して、配信の効果を評価します。ライブコマースの実施と分析を積み重ねて、分析結果を次の配信に反映することで、配信の質を徐々に向上させていくことができます。


さいごに

今回はライブコマースの売り上げを伸ばすためのコツや、過去の事例について解説しました。ライブコマースを実施してもなかなか売り上げを伸ばせず、課題に感じている方も多いのではないでしょうか。今回紹介したコツやポイントを意識したり、ライブコマース専門のプロに依頼してレクチャーを受けることで、売り上げアップを目指しましょう。


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