ライブ動画配信とインターネット販売を掛け合わせた新たな販売の手法として話題を呼んでいる「ライブコマース」。近年の中国や韓国での市場の活況を受け、日本でも注目を集めはじめています。
今回は、ライブコマースの最新トレンドと、トレンドを取り入れて成功した事例をご紹介します。
作成日:2024.10.10
更新日:2024.10.29
目次
・ライブコマースとは? ・ライブコマース急成長の背景 ・2024年のライブコマーストレンド 1、インフルエンサーの影響力拡大 2、ショート動画の活用 3、ブランド独自のライブコマースプラットフォーム 4、オンラインとオフラインの融合(OMO) ・ライブコマースの成功事例 ・さいごに |
ライブコマースとは?
ライブコマースとは、“ライブ配信”に“Eコマース”を掛け合わせた最先端の販売手法です。Instagram・TikTokなどのSNSやライブコマース配信のプラットフォーム上でライブ配信を行いながら商品を紹介・販売します。
ライブコマースの一番の特徴は、配信者と視聴者がリアルタイムでコミュニケーションを取れること。写真やテキストだけでは伝わらない商品の魅力を、双方向でコミュニケーションを取りながら、効果的に発信することができます。
ライブコマースを導入/成功させるためには専門的な知識やさまざまな準備が必要になるため、外部企業のライブコマース支援サービスなどを利用し、委託するのがおすすめです。
ライブコマース急成長の背景は?
このように、ライブコマースは近年急速に成長しており、特に2020年以降、その注目度は一層高まっています。こうして急成長した背景としては、以下が考えられます。
1、オンラインショッピングの拡大
新型コロナウイルスのパンデミックをきっかけに、オンラインでのショッピングが一般的になり、実店舗に代わる購買手段としてのeコマースがトレンドとして急速に普及しました。その中でも、特に中国では「ライブコマース」が急成長し、成功例が世界に広まりました。ライブコマースは、消費者が商品についてのリアルな情報を得たり、インフルエンサーや配信者とのコミュニケーションを通じて、より信頼感のあるショッピング体験を提供する手段として注目を集めたと言えます。
2、ライブ配信の進化
スマートフォンやインターネットの普及により、誰でも簡単にライブ配信を行える環境が整っています。また、動画配信技術の向上により、高性能なライブストリーミングが広く利用できるようになりました。ユーザーは、スマートフォンを利用して手軽にどこでもライブ配信を見ることができるため、ライブコマースの利便性も一段と高まったと考えられます。
3、プラットフォームの進化
InstagramやTikTok、YouTubeなどのSNSが、ライブ配信機能を充実させている点も背景として考えられます。これらのプラットフォームでは、誰でも気軽にライブコマースを配信することが可能です。さらに、こうしたSNSは幅広いユーザー層にリーチできるという強みを持っており、この点がライブコマースのトレンドを後押ししています。また、視聴者は普段から利用しているSNSでライブ配信を視聴でき、手軽にコメントをしてリアルタイムでコミュニケーションをとることができるため、購入意欲を高める効果が期待されています。
2024年のライブコマーストレンド
現在、ライブコマースはさらなる進化を遂げ、さまざまな新しいトレンドが出現しています。企業はこうした変化やトレンドに対応することで、ライブコマースをより効果的に活用することが求められます。ここでは、2024年に注目すべきライブコマースのトレンドを紹介します。
2、ショート動画の活用
3、ブランド独自のライブコマースプラットフォーム
4、オンラインとオフラインの融合(OMO)
1、インフルエンサーの影響力拡大
近年のライブコマースで大きなトレンドとして注目されるのが、インフルエンサーやクリエイターの影響力です。特にSNSで人気のインフルエンサーが商品のレビューやPRを行うライブコマース配信は、その信頼性と影響力から、視聴者の購買意欲を直接的に高める手段として活用されています。特に、インフルエンサーが実際に使用している商品やサービスに対して、視聴者は親近感を抱きやすく、購入に至る可能性が高いと考えられます。
また、今後はマイクロインフルエンサー(フォロワー数が1万人から10万人程度のインフルエンサー)のキャスティングが増加すると予想されます。マイクロインフルエンサーは特定のコミュニティやファン層に強い影響力を持っているため、それに適した商品を紹介することで、マイナーな顧客層にもリーチしやすくなることが期待できます。
メガインフルエンサーからマイクロインフルエンサーを起用したライブコマースをお考えの方はライズアースのキャスティング「ライブコマースPR」を活用するのもおすすめです。
2、ショート動画の活用
ショート動画プラットフォーム(TikTokやInstagramのリール動画など)は、近年のライブコマースにおいて大きなトレンドとなっています。短時間で視聴者の興味を引き、商品の特徴を端的に伝えることができるショート動画形式は、ライブコマースと非常に相性が良いです。ライブ配信後にそのハイライトをショート動画として活用することで、さらなるリーチを拡大することも期待できます。
3、ブランド独自のライブコマースプラットフォーム
SNSのプラットフォームを活用するだけでなく、ブランド独自のライブコマースプラットフォームを構築する動きも加速しています。自社のECサイト上でライブコマース配信を行うことで、視聴者を商品の購買行動まで繋げやすくなります。また、外部のプラットフォームに依存せずに、消費者の購買行動や視聴パターンなどの詳細なデータを直接収集することができるため、より有効的なマーケティング施策を行うことができます。
4、オンラインとオフラインの融合(OMO)
近年のライブコマースでは、オンラインとオフラインを融合させた購買体験、いわゆるOMO(Online Merges with Offline)がトレンドとして浮上しています。例えば、店舗でのショッピング体験をライブ配信し、視聴者が自宅にいながらも店舗で商品を選ぶ感覚を味わえるような仕組みが登場しています。ここでは、オンラインショッピングの利便性とオフラインの体験価値を組み合わせることで、消費者にとって新たな購買体験が可能になっています。
ライブコマースの成功事例
次に、ここまでで解説した4つのトレンドに基づいたライブコマースの成功事例をご紹介します。
①【インフルエンサー】ももち
インフルエンサー兼ライブコマーサーとして若者から絶大な人気を誇る「ももち(牛江桃子)」。彼女がプロデュースするアパレルブランド「Lil Ambition」の第一弾商品のライブコマース配信をInstagramで実施した後には、販売開始後わずか15分でウェア全商品が完売しました。
また、ライブ配信のアーカイブ動画がInstagramのリールで投稿されており、ライブコマースの継続的な効果やリーチの拡大が可能になっています。
※Instagramアカウント『ももち Momochi / 牛江桃子(@momochi.661)』のアーカイブ動画からキャプチャ
②ユニクロ
ユニクロは「UNIQLO LIVE STATION」を2020年12月23日にスタートしました。
公式ECサイト上でライブコマース配信を行い、コーディネートのポイントなどを解説したり視聴者の質問やコメントに対応しながら商品を紹介していきます。視聴者はライブ配信動画を見て気になった商品があれば、そのままECサイトやアプリ内で購入できるシステムになっています。「UNIQLO LIVE STATION」の日本国内の年間累計視聴者数は、1,000万人を突破。(2022年9月1日〜2023年8月31日)順調に人気を集めています。
※ユニクロ公式.UNIQLO LIVE STATION.https://www.uniqlo.com/jp/ja/livestation/recommend.アーカイブ動画からキャプチャ
③三井ショッピングパーク
三井不動産商業マネジメント株式会社は、「Withコロナ時代の多様なお買物シーンに対応する販売チャネル」として、「MEETS SHOP LIVE」を2020年12月にスタートしました。
「MEETS SHOP LIVE」では、三井ショッピングパーク各施設の店舗から、店舗スタッフやインフルエンサーがおすすめ商品についてライブ動画配信を行っています。
動画内で気になった商品は、ライブ動画内のリンクから三井ショッピングパーク公式通販サイト「&mall」にアクセスすることで簡単に購入できるようになっています。
※ 「MEETS SHOP LIVE」.https://mitsui-shopping-park.com/lalaport/special/shop-movie-live/.アーカイブ動画からキャプチャ
さいごに
今回はライブコマースの最新トレンドについて解説しました。
コマースの業界はトレンドの移り変わりも激しく、最新の流行を追いかけながら効果的な配信を行うことは簡単ではありません。そのため、専門の外部企業に委託し、サポートを受けるのがおすすめです。今回紹介したトレンドを意識したり、ライブコマース専門のプロに依頼してレクチャーを受けることで効果的なライブコマースを目指しましょう。
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