ライブコマースの市場規模は? 日本での成功の秘訣を徹底解説

ライブコマースの市場規模は? 日本での成功の秘訣を徹底解説

ライブコマースとは、ライブ動画配信とインターネット販売を掛け合わせた、新たな販売手法です。近年の中国や韓国での市場の活況を受け、日本でも数々の企業で導入が進められています。今回は、ライブコマースの市場規模、課題、および日本での成功の秘訣について詳しく解説します。

作成日:2024.12.26
更新日:2024.12.27


目次

・ライブコマースとは?
・世界のライブコマース市場の動向
・日本のライブコマース市場規模
・ライブコマース市場拡大のための課題は?
・ライブコマース成功への秘訣
・さいごに


ライブコマースとは?

ライブコマースとは、“ライブ配信”に“Eコマース”を掛け合わせた最先端の販売手法です。Instagram・TikTokなどのSNSやライブコマース配信のプラットフォーム上でライブ配信を行いながら、商品を紹介・販売します。

ライブコマースは従来のオンラインショッピングの課題を解消しながら、急速に市場を拡大しています。それでは、海外と日本それぞれの市場規模を確認していきましょう。


世界のライブコマース市場の動向

中国 

中国のライブコマース市場は圧倒的な規模を誇ります。2023年時点の推定では、2026年に8.16兆元に達する見込みです。この背景としては、SNSを活用したプラットフォームの成長が大きく関係しています。特にTaobao LiveやDouyin(抖音)などが代表的で、多様な商品が展開されています。

また、中国ではキーオピニオンリーダー(KOL)を利用したマーケティングが盛んで、消費者の購買意思決定に大きな影響を与えていると考えられます。

参照:Statista 『2019年から2023年までの中国のライブストリーミング電子商取引の市場規模と2026年までの予測(兆元)』

アメリカ 

次にアメリカのライブコマース市場規模について見ていきましょう。2022年の市場規模は200億米ドル(約2.8兆円)でしたが、翌2023年には500億米ドル(約7兆円)と大幅に成長し、2.5倍に拡大しました。その後は成長スピードがやや緩やかになり、2026年には680億米ドル(約9.5兆円)に達すると予測されています。

中国の市場規模と比べると小さく感じられるものの、それでも非常に大きな市場であることが実感できます。


参照:Statista

韓国 

次に韓国のライブコマース市場規模についてです。
韓国は日本よりもEC利用率が高く、中でも、近年ライブコマースは消費者の注目を集めはじめ、売り上げ向上に寄与しています。
グラフからも分かるように、韓国のライブコマース市場はここ数年で急成長しており、今後もこのトレンドが広がっていくと期待されています。

参照:Statista

韓国のライブコマースについては、以下の記事で詳しく解説しています。

            \記事を読む/
韓国のライブコマースから読み解く ライブコマースの事例と効果


日本のライブコマース市場規模

日本のライブコマース市場規模は、2023年時点で約3,000億円に達すると推定されています。

NTTコム リサーチが15歳以上の男女20,644人を対象に実施した調査によれば、「ライブコマース」での購入経験がある人は全体の2.1%にとどまっています。2022年の物販系BtoC-EC市場全体の規模が13兆9,997億円であることを踏まえると、その2.1%に相当する売上がライブコマースによるものと考えられ、市場規模はおおよそ3,000億円と見積もられます。

参照:令和4年度電子商取引に関する市場調査|経済産業省
参照:「ライブコマース」に関する調査結果|NTTコム リサーチ

以下のグラフは、月に1回以上オンラインショッピングをする人を対象にした調査で、ライブコマース購入経験者の割合を示しています。これを見ると、日本は他国と比較し、まだまだライブコマースの利用が進んでいないということがわかります。

参照:statista
(https://www.statista.com/statistics/1341653/live-commerce-adoption-by-country/)

以上のように、日本国内のライブコマース市場はまだまだ未発達であり、さらなる成長余地を多分に残していると見受けられます。


日本のライブコマース市場の課題は?

ここまで解説してきたように、海外と比べるとまだまだ成長途中にある日本のライブコマース市場ですが、こうした現状の背景にはどういった課題があるのでしょうか。

主な課題としては、以下の2点が挙げられます。

専門の配信者の不足

中国にはライブコマースを専門とする「KOL(キーオピオニオンリーダー)」というインフルエンサーが存在し、彼らが大きな影響力を持っています。一方、日本ではこのようなコマース専門の配信者がほとんど存在していないため、企業は社員やインフルエンサーを起用してライブコマースを行う必要があります。
専門配信者が不足している理由として、ライブ配信で高いスキルが求められる点や、育成環境が整っていない点が挙げられます。配信者には商品知識やトークスキル、視聴者の興味を引きつけるエンタメ性など、幅広い能力が求められます。

配信用プラットフォームの不足

中国ではTaobao LiveやDouyin(抖音)、快手などのライブコマース専用プラットフォームが整備され、視聴者が一つのアプリ内でライブ視聴から購入まで完結できる仕組みが構築されています。一方、日本ではインスタライブなどSNSを活用する場合が多く、配信と購入が別々のプラットフォームで行われるケースが一般的です。これにより、視聴中に購入を決めた場合でも、別のサイトやアプリに遷移する手間が発生し、その間に離脱が発生する可能性があります。
また、日本市場ではライブコマースに特化した大手プラットフォームが少ないため、企業は自社ECサイトへのライブ配信機能の組み込みや、既存SNSの機能を活用する形で工夫を凝らす必要があります。

これらの課題を克服するためには、ライブコマース支援サービスコンサルティングを活用することが効果的です。専門的な支援を受けることで、効率的に配信を進め、ライブコマースの効果を最大化することが可能になります。

日本のライブコマースの現状については以下の記事で詳しく解説しています。

                    \記事を読む/
日本におけるライブコマースの現状とは?ECからライブコマースまで、日本のオンラインショッピング事情を一挙解説!
ライブコマースが日本で流行らないと言われている理由は?日本の現状と成功事例を解説


ライブコマース成功への秘訣

ここまで解説した日本のライブコマース市場の課題を克服し、成功を収めるためには、いくつかの重要な要素に注目する必要があります。以下が、成功を実現するための具体的なポイントになります。

・ターゲット層を明確化する
ライブコマースは、ターゲット層に適した配信をすることで効果を最大化できます。性別、年齢、ライフスタイルなど、ターゲット層を詳細に設定し、そのニーズに応じた商品選定やPR方法を採用することが重要です。

・配信者のトレーニング
配信者が商品について熟知し、視聴者を引きつけるトークスキルを持つことが、ライブ配信の質を左右します。配信者向けのトレーニングプログラムやコンサルティングを導入することで、より効果的なライブ配信を実現できる可能性が高まります。

・魅力的な配信コンテンツ
エンターテイメント性や実用的な情報を組み合わせた配信は、視聴者を惹きつけ、購買意欲を刺激することにも繋がります。商品の実演など、PR方法に工夫を施し、視聴者が「見ていて楽しい」と感じる配信を心がけましょう。

・購買までの流れ
視聴者がスムーズに購入手続きに進めるよう、配信画面に直接購入リンクを配置する、QRコードを提供するなど、工夫をすることが重要です。

・配信後のフォローアップ
ライブコマース配信終了後のフォローアップも成功の鍵となります。配信後の視聴者データを分析し、次回以降の改善点を見つけるほか、SNSなどを活用してリマインドを行い、視聴者との関係性を維持しましょう。


さいごに

今回は、ライブコマースの市場規模について世界と日本を比較し、成功のポイントについて解説しました。日本でライブコマースを成功させるためには、日本市場における課題を克服する必要があり、初心者の方にとっては難しい面もあります。そのため、専門知識を持つ外部業者に委託することで、スムーズかつ効果的な配信が実現しやすくなります


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